ポリスとの戦い?

吉田 房子


うち(安全自動車学校)のホームページに「Just the Fax」というセクションがあって、そのつど、法律が変わったり、日本人が間違いやすい事に対して、サジェスションをしたりしている。その中に「もしも警官に止められたら?」というのがある。
今日はその事について、見聞きしたり、経験したことを書いて見ようと思う。
まずはこちらの警官に反抗したり、反抗的な態度をとった場合、どうなったかという話しである。これは10年も前の話しになるが私がNJのやお半で美容院をてつだっていた頃である。ある朝、美容師の一人が何時になっても出てこない。寝過ごしたのかと思ってうちに電話しても誰も出ない。彼はニュージャージーに住んでいて一人暮しなので、まったく様子がわからなくてその日の午後も過ぎてしまった。その時まで、無断で欠勤するような人でもなかったし、アメリカにきて、そんなに間がなかったので、何か事故でもあったのではないかと、警察に届けようかという事になった。
すると、美容院の下の店のマネージャーも同じ様な状況で、出てこないという。そういえば、うちの美容師と飲み仲間で、時々、店がしまる頃に彼がさそいに来てた事があるのを思い出した。その人はみんなが熊さんと呼んでいたが、彼の友達も彼の店の人達も困って、まさに警察に電話しようとしたところにむこうから、電話がかかってきたそうである。
それによると、今、何々の警察にいるので500ドルを持って、迎えに来てくれという事である。それにうちの美容師も同じ所にいるらしい。
同じ所というのは、はっきり、いえば留置場の事である。それから、何とか500ドルの現金を工面して、熊さんの友達にいってもらった。そしてもうその日も夕方になって、二人が帰って来た。熊さんにはその時、あわずじまいだったがうちの美容師によると、昨夜、熊さんと二人で飲んだ後で、深夜近く友達の所を尋ねる事にしたそうである。
そのアパートについて、ベルを押したけれども答えがなくて何回か、押しているうちに近所の人がポリスを呼んだのか、巡回中だったのかよくわからないけれど、ともかくポリスがきて、不審尋問みたいな事を始めたわけである。
熊さんという人はあまり、日頃から酒ぐせのよくない人だったので怒ってポリスを突くかどうかしたのではないかと思う、そのうちに二人とも手錠をかけられて留置場に一晩泊まりというしだいになったのである。
そのあとは、裁判所に出頭して、無実がみとめられれば、500ドルの罰金が返ってくる事になる。熊さんの方は大変恐縮して、巻添えをくったうちの美容師の弁護士料をもつという事になった。もちろんたいした事にはならなかったけれども、ポリスに反抗するという事はこちらでは犯罪になりうる。
もう一つの例は、これは私の友人である会社の社長さんのYさんの話しである。
彼の場合は車に関連した事で、やはり、NJ州でのポリスにつかまった。
何の違反だったか忘れてしまったが、免許証と車の登録書を見せろといわれて、それを見せた時から、悪夢が始まった。 彼は最近NY州からNJ州に引っ越したばかりで、NJ州への車の登録が完了していなかったのである。そればかりでなく、忙しい人なので、色々な手続きが一度に出来ない、それでやっとNJ州の運転免許証をとって、車の保険をニュージャージーに変えたところだった。但し、ニュージャージーの車の登録が済んでいないので、彼の車はニューヨークの登録のままで、しかもニュージャージーの保険がかかっている。という事は登録された車には保険がかかっていない事になり、大変ややこしい事になっていたようである。ポリスから見れば、車の保険もかけないでスピード違反でつかまれば、これはもうちゃんとした犯罪である。
それで警察署につれていかれ、500ドルの罰金を現金で支払えといわれて財布を出して中身を見ようとすると、ポリスの一人が手をだしたので、彼は思わず、その手を払ったというのである。さあ、それからが大変で、現金は400ドルしか持ち合わせがなかったので400ドルですませたそうであるが、ポリスの手を払ったばっかりに、それから、朝の4時まで帰してもらえなかったそうである。
そして裁判所の出頭日をきめられて、その日に出頭しないと有罪になるというので私のところに電話がかかってきたのである。
私は彼に次のように指示した。まずニュージャージーの車輛登録を明日にも済ませてしまう事、その後でニューヨークのナンバープレートを陸運局に返してレシートを貰っておく事、そして裁判所に必ず出頭し、何もかも正常な状態になっている事を強調すること、また本当に時間がなくて手続きが遅れていただけなのを信じて貰えるようにすること、何か他の意図があって、手続きをそのままにしていたと思われると大変やっかいな事になるからである。彼は弁護士をやとうべきかと聞いていたが私は彼が裁判前に正常な手続きさえ済ませていれば何の問題も請じ様がないと思ったのでそのように忠告したのである。 彼は私の指示どうりにやってくれて、無事、無罪放免になり、400ドルも後日返してもらった筈である。そのへんはもう忘れてしまったが、「なにお、このポリスが」などと強がると飛んでもない目にあう事があるというお話しです。


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