
吉田 房子
日本の自動車保険のシステムがどういう風になっているのか私は良く知らないのだが 日本から来たばかりの日本人でも保険の事は私と大同小異で、聞いてもあまり関心がないようである。それは日本の自動車保険が安くて、保険会社が面倒をみる前に加害者が被害者に対して、誠意をみせるとか、お見舞にいくとか、とにかく誠意をみせたりないとむつかしい事になるそうで、保険会社がすべてを処理しておしまいというふうにはいかないようである。
それがこちらに来て、高い保険料を払うと、今度はすべて保険会社がやってくれるから、我々は何もしないで待っているだけでよろしいという事になって、それにしてはアメリカの保険会社はお金だけとって何もやってくれないということになる。
ひどい人になると事故を起こされて、保険会社に通知もしないで、保険会社から修理代がかえってくるのを待っている人がある。
安全の「Just The Fax」とか、取得小本とか4時間講習の時に「もし、事故にあったら、、、」という項目を常時、乗せているのだが読んで下さる方はまれのようである。また、「自動車保険の早わかり表」という項目も同じである。詳細はこれらを読んで頂くとして、まず、基本的な事は強制保険と任意保険があるということである。強制保険は対車に対する保険で貴方が加害者である場合に相手に対して支払われる保険の事である。これは車を持っている人なら誰でもかけなければならない保険でこれをおこたっていると犯罪になる。
任意保険というのは自車にかける保険で自分で木にぶっつけたとか、盗難にあったとか、誰かに車をこわされたとか、相手に支払いを要求出来ない場合に保険やに支払って貰う保険である。したがって保険料はずっと高くなる。盗難や火災までいれるとさらに高くなるのは当り前である。 ある人から、電話があって「自分は初心者だが、友達に車を借りて教えてもらった、そのとき、車をぶっつけて、その修理代を要求されたのだけど、修理代は保険やが払うはずで自分に要求するのは筋違いである」という話しである。
私はどうして当校に電話してきたのかわからなくて「それで我々に何を期待しているのか、何を質問したいのか?」と聞いてみたのだが「そんなお金は払いたくないし、またお金もない」とぐちぐちいうばかりである。
さっするに彼は当校から、自分の方が正しくて払わなくてもよろしいという事を聞きたいらしい。私は電話の当人よりも彼の友達に同情してしまった。
車の持ち主が自車保険をかけていたとしても、まずは保険やに連絡して、車の損害を証明しなければならない(自分で損害の写真をとったり、保険会社の人に実際にみて貰う)また修理やで見積もりをとってそれが妥当な値段であるという事を保険やが認めない限り、修理代は返ってこない。時に1カ月以上もかかる事があるし、その時、払ってくれたとしても、次の年から3年間、保険代が倍以上にはねあがる。かえって自分で修理代を出せば、すぐに修理できるし、3年間に支払う保険料より、はるかに安くつく事が多い。
よく聞く事で私はいつも不思議に思うのだが、初心者が「お金がないので自動車学校にいかないで、友達が車を持っているので自分で練習をする、そして上手になったら、1回か、2回おたくでならいます」というわけである。私は「それは反対です、友達の車にはダブルブレーキがついていないので、当校で必要なレッスンを受けて多少運転できるようになってから、自分で練習するべきです」というのであるが、商売の押し売りであるととられる事が多い。
車を貸してくれる相手の身になってみれば、只で車を使われ、前述のような事になった場合、非常に高いものにつくという事が若い人達には解らない。人身事故でも起こした場合、大変な事になる。前記の友達は好意で車を貸してやり、同乗して教えてあげたのであろうが、事故になると、面倒な事に巻き込まれたと後悔されているであろう。
また、前記の車が他の車にぶつかったのであれば、警察に届けを出し、保険やに連絡して、状況を説明し、レポートをかかなければならない。保険やはそれに従って、相手の保険会社と交渉し、支払いをするという事になる。この場合も文句なしに3年間の保険料が跳ね上がるし、自分の車の損害は前記したとうり、別の話しで任意保険を使えば2重に加算される事になる。
私はそこまでくわしく話しを聞く事をしなかった。話しを聞いても我々がどうしようもないし、本人達の良識にまかせるしか仕様のないことである。ただ、私はインテリジェントいう事は沢山の知識をもっているという事だけでなく、相手の身になって物事を判断できるという事を第一番においている。よろしく判断されたい。
© Anzen Automobile Driving Schools, Inc., 1999